皆さん、こんにちは。^^
「今日は、親子3代にわたってお世話になっているお客様からベビー服の依頼がありました。」
前回の国旗のクリーニング記事がとても反響があり、たくさんの方にご覧頂きありがとうございました!
本業のクリーニングの記事をもう少し積極的に取り入れていこうかなと思います。
昨年も同じお客様の事を記事に書いた事があります。
【親子3代にわたってお世話になっています!】
父の代から、お世話になっているお客様です。
普段から頻繁にクリーニングを出して頂くわけではありませんが、これは!と言う品物はうちに出して頂いてます。
これは!➡ 汚れがひどい、ややこしい素材や装飾がある、家で洗うと失敗しそう、そんな感じです。
◎何度も出して頂いてるファミリアのベビードレス
初めて、このベビードレスがクリーニングに出たのは数年前の事でした。
「〇〇ですが、おばあちゃんが大切な洋服は〇〇クリーニングに出しなさいね。」と言ってたので持って来ましたと。
30年程前に、その方がおばあさんに買ってもらった思い出の洋服です。
それを、自分の子供にも着せておばあさんに見せて喜ばせたいと言ってました。
おばあさんは、90代を超えており身体の具合も悪く入院されていました。
以前からお世話になっているお客様でしたし、事情を伺ってこれは気合を入れてやらななあかん仕事やなと思いました。
ベビードレス自体はかなり古い物で、経年による変色や残留した食べこぼし汚れがかなりひどかったです。
無事にクリーニングも済んで、そのベビードレスを着たひ孫ちゃんとおばあさんとが一緒に写ってる写真を、わざわざスマホで撮って店まで店に来てくれました!
それからしばらくして、おばあさんが亡くなられたとご報告を頂きました。
お孫さんにまで、うちの店の事をお薦めして頂いたことに本当に感謝しています。
それから、”大切な洋服はうちに”とクリーニングを出して頂いてます。^^
お孫さんは姉妹で、お姉さんがクリーニングを出して頂いてたんですが、今日出して頂いたのは妹さんで、同じベビードレスを今度は自分の子供にも着せていますとご来店頂きました。
おばあさんに買ってもらったベビードレスを、こんなに大切に着てる家族が居るなんて嬉しくなりますね。
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◎ファミリアのベビー服は長持ちするようです!
関西では特に有名な子供服メーカー「ファミリア」、今回の品物も30年前の服とは思えないようなデザインとしっかりした作りです。
これまでにも、何度となくファミリアのベビー服や子供服をクリーニングしてきましたが。
お値段相応のクオリティと、洗濯・クリーニングに対しての耐久性も、クリーニング店とし実感しています。
今回のベビードレスのように、30年の月日が経ってもきちんとクリーニングさえすれば長く着る事ができる品質には驚きますね!
◎どうやって洗ったの?
素材は綿100%のみ。これならいける!
洗い方は、前回の国旗の洗い方と大きく変わりません。
酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)の粉末お湯で溶かして用意します、スチームで熱を加えながら濃い汚れやシミを少しずつ時間をかけてとっていきます。
➡ポイント!時間をかけて少しずつ、生地が傷まないように注意しながら少しずつ。
目立つシミがほとんど取れたら、バケツ50℃前後の熱めのお湯を貯めて再び酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)を適量入れます。
そこへベビードレスを3~40分ほど漬け置きします。
➡ ポイント!湯温が下がらないように蓋などで養生する。
時間が来たら取り出して綺麗な水でよくすすいでから、通常の洗剤とすすぎの工程をして完了です。
◎今回はどうだった?
今回は以前から何度か出して頂いてるので、全体的な汚れやシミはありませんでした。
汚れていたのは首回りの大きな食べこぼしシミで、そのシミが目立つので綺麗に取って欲しいというご依頼でした。
今回も綺麗に真っ白になりました!
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【ご家庭での洗濯のコツ!】
前回の記事と同様に、プロが使う方法でお勧めなのが、
➡ 酸素系漂白剤【粉末】+約50℃のお湯という方法があります!
※液体タイプではなくて粉末で!
◎注意点
- 洗濯表示が水洗い可能マークであること!
- 毎回の洗濯では大変だと思いますのが、お気に入りの洋服を綺麗にしたいと言う時は効果が期待出来る方法の1つです。
- もちろん予洗い(シミ取り)、漂白剤の濃度、温度管理等はご自宅で完璧にするのは厳しいと思いますが、覚えておくと使えると思います。
◎ちなみに料金は?
今回は料金は¥1200(シミ取り+漂白済み)です。
【あとがき】
今回のお客様は、後日店に取りに来て頂けるとのことでした。
シミ取りも上手くいったのでお渡しするのが楽しみですし、喜んで頂けるかと思います。
ブログには、上手くいって綺麗になりました!の記事を書いてますが、20年程やってると、どうしても落とせないシミもたくさんありましたし、うちでは取り扱いできずにお断りする場合も何度もありました。
クリーニングで大きな失敗をしたり、紛失などで商品を弁償するケースと言うのは今までほぼありません。
クリーニング師の講習会等でも、今の時代で一番大事なのはカウンターでお客様と商品を一緒に確認して洗い方・仕上げ方をきちんと説明して納得して頂く事。です。
洗った後に洋服がおかしくなってしまうと、お客様からすると
「クリーニングに出しておかしくなった!」
となりますね。
- クリーニングの取り扱いで商品がおかしくなる事は当然あります、それはクリーニング店のミスで技術力・知識量不足です。
- 洋服の寿命や、縫製や染料の品質の悪さ等、洋服が原因の場合も少なくありません。
- お客様が、洋服に穴や傷などのダメージをご存じでないケースもあります。
けれど、お預かりの際に商品を見て経験と知識で
- 古い品物ですね?洗うと痛みがでやすく、ダメージが出るかもしれませんと言う確認。
- この素材は購入してから耐久年数が切れていますよ!と説明する。※ポリウレタンコーティング等。
- 穴が空いてます、ひっかけ傷があります、ボタンが取れています等々のお知らせ。
- 皮部分や、毛皮部分が特殊に組み合わさっていて、これはクリーニングできませんと言う説明。
ここには書ききれないぐらいありますが、面倒でも・時間がかかってもお客様とちゃんと話をして受け取る事が本当に大事です。
皆さんがいつも出されているクリーニング店は、ちゃんと説明してくれていますか?信頼できますか?
クリーニング店が洋服を綺麗にするのは当たり前です、その先の信用・信頼・サービスを売れるようになってようやく1人前という事だと思います。
クリーニング師になって20年程、まだまだスタートラインに立ったぐらいと言う気持ちを常に忘れずこれからも営業していこうと思います。^^
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