皆さん、こんにちは。^^
今日は誰もが一度は経験したことがあるかな?という洗濯トラブルの色落ち・色移りの原因について一緒に勉強しようと思います!
青や紺のTシャツやジーンズから色が出て、タオルや下着が全部水色に!
赤系の洋服から色が出て、白の衣類が全部ピンク色に!
なんて経験ありますよね?自分もあります。笑
【色移りの原因は大きく分けて2つあります!】
- 洋服(衣類)に余分な染料(色)が適切な処理をされずに残っている場合です。
- 新品や購入時は何ともなかったのに、経年劣化することによるある時点で突発的に色落ちが起こる現象。※反応染料の加水分解が原因です!
※少し難しい言葉が出てきたので、後ほど解り易く解説します。
◎そもそも染料って何?
染料とは、衣類の素材に色を付けるものです。
➡ 大きく分けて2つあります!
- 直接染料:名前のとおり希望の色の染料を水にとかして繊維を染める方法です、なんとなく想像できると思います。素材によっては染まりにくい繊維もあります。
- 反応染料:繊維と染料を化学反応させて固着する方法です。鮮やかな色からくすんだ色までさまざまな色を表現できます。
◎この反応染料でのトラブルが起こります!
購入時やそのシーズンは特に目立つような色落ちもなく通常に洗えてたりします。
ですが翌シーズンや数年後に、ある時突発的に色落ち・色褪せが起こる事があります。
これが、反応染料の加水分解です!
ムズイ、ムズイ。。解り易く!
加水分解は聞いた事ありませんか?古いスニーカーの底がガバっと外れたりするあれです。
この加水分解が衣類と反応染料でも起こる事が解っています。
反応染料は、繊維に化学反応で染料を固着させている為に経年劣化で分解してしまいます。
- 時間の経過
- 温度や湿度
- その他の様々な原因
簡単に言うと、
「衣類は古くなってくると、突然色落ちや変色を起こす事がある!」
この事を、是非とも消費者(お客様)の皆さんになんとなくでも知っておいて頂きたいです。
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【実際の色落ちトラブルの原因について!】
通常は、衣類(生地)を染色する際には、十分なソーピング(余分な色の洗い落とし)を行い、温度や時間をかけて染料を固着させるなどの処理を行います。
それらの作業が不十分だったり、不適切だったまま商品となり消費者の手元に届いてしまうと・・
えー!洗ったらめっちゃ色出るやん!何これ!?
となってしまうんですね。
◎対策と対処方!
このソーピング(余分な色の洗い落とし)不良の衣類に対しては、1~2度洗うとほとんど色が出なくなるものもあれば、何度洗っても洗って色がどんどん出てくるような物などさまざまです。
➡ 対策は1つ!
新品や購入時にとりあえず1回洗ってみる!
これしかないです。
※ご家庭で洗えないものは、クリーニング店でご相談下さい。
洗うといっても、ガッツリ洗濯機で1工程回さなくても小さなバケツや洗面器等で簡易的にで構いません、その段階で色落ちするようでしたら染色不良の疑いがありますね。
色落ちがある程度収まるまでは、面倒でも他の洗濯物と分けて洗う事をお薦めします。
◎洋服の値段に関わらず色落ちは起こります!
- 安いファストファッションだから色落ちしやすい?
- 高価なブランド物だから色落ちしない?
これは一概には言えません、クリーニング屋のこれまでの実体験によるものです。
先日も婦人物の数万円の濃紺のパンツ(化繊)をクリーニングしましたが、ビックリするぐらいの色が出ました。
もちろん、予測して1点のみ手洗いしていたのでトラブルもなく大丈夫でした。
もし油断や大着をして他のお客様の衣類と洗っていたら、たとえ同系色だったとしても裏地やタグなどに色が移ってしまったら大変です。
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【もし色落ちして他の衣類に移ってしまったら?】
これもケースバイケースで万能な方法は無いように思います。
➡ ポイント!
乾く前に急いで洗いなおす事がお勧めです!
その際は洗剤は多目(倍ぐらい)で、アンモニア水を入れると染料が流れ落ちやすいと言われてます。
※通常ご家庭にアンモニア水なんて常備してないですね。。
➡ポイント!
このブログでもよく登場する洗濯方法で、50度前後のお湯に粉末の酸素系漂白剤(ワイドハイター等)を入れてつけ置きするのも早い段階ですと効果があると思います。
それでも、落ちない場合はクリーニング屋さんに相談してみて下さい。
色移りのクリーニングはとても難しく、時間や長い日にちが経ってたりすると落とす事がかなり難しくなります。
【まとめ!】
- 洗濯時の色移り事故を防ぐには、怪しい衣類は先に単品で一度洗ってみる!
- もし色が移ってしまったら、乾く前に洗剤多目ですぐ洗いなおす!
- 反応染料(化学反応での染色)での衣類は、経年劣化で突発的に色落ちや変色を起こす事がある!
【あとがき】
以前にも、「洋服にも寿命があります。」という記事を書きました。
今回も本質的は似ているように思います、いくら愛着があっても大切に着続けたいと思っても素材や染料にも寿命や限界があるという事を知って頂ければと思います。
洋服の寿命が限界ギリギリのラインでクリーニングに出すと・・クリーニング店で洗った時に衣類が破損・色落ち・変色などの事故を起こしてしまいます。
もちろん、自分がクリーニング屋なのでこちら側ばかり養護するするわけでもありません、受付時にきちんと確認して知識と経験則からの情報でお客様との相談も必須です。
もし古い衣類(5~10年も前)をクリーニングに出される際には、一言「これかなり古い物ですけど洗えますか?」と伝えて頂けるとお店側も適切に対応してくれると思います。
今回の記事が少しでもお役に立てればと思います。^^
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