在宅介護16年の闘い。

要介護4の父をリアル在宅介護してきた約16年を振り返る日常

生活保護世帯【超高齢のお客様からのリアルな声を聞いて下さい!】

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皆さん、こんにちは。^^

今日は、

超高齢化社会の現実を改めて実感した!

と言うお話です。

毎週1回お伺いするお客様が居ます、年齢は85歳の女性。

お住まいは、うちの店から割と近い場所で駅前のマンションに1人でお住まいです。

5年程前にご主人が亡くなられて、昨年末に病気で入院するまでは同居していた90歳のお姉さんも亡くなられました。

お姉さんとは、コロナ禍でずっと会えなかったままのお別れとなってしまいました。

ここ数年は生活保護世帯で、クリーニングの仕事をというより週1回の安否確認的なお伺いでした。

【どんなお客様なの?】

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父の代からのお客様で、ご家族で小さな街の書店を経営していました。

父の妹が若い頃にその書店で勤めていたりと、何かと繋がりもありました。

ですがご兄弟姉妹(同居してない)の仲が悪く、最終的には絶縁状態になるなどかなりもめたという話を何度も聞いてました。

自分が仕事でお伺いするようになった頃には、書店は閉めて年金暮らしの状況でした。

しばらくしてご主人が亡くなれたからなのか、生活保護を受ける状態になっていました。

ご主人が亡くなられても遺族年金?なのか何かしらあると思うんですけど・・その辺りは詳しく聞いてません。

ご主人、姉、本人の3人の年金でなんとかやりくり出来ていたんだと思います。

性格はかなり頑固で、THE大阪のおばあちゃん!と言った感じ。

若い頃からお金の事でかなり苦労されてきたようです。

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◎お姉さんが亡くなった事で急展開。

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お姉さんが亡くなられた事によって、現在の生活が維持できなくなってしまいました。

お客様は85歳とかなりの高齢なうえに、足や腰が悪くコロコロカートを押しながらでないと移動ができません。

しかもエレベーターやバリアフリーな場所でないと移動困難な状況です。

そんな中、お姉さんが亡くなった事での事務手続きで市役所に行ったところ、

「今の住まいでは家賃が高過ぎるから引っ越しして下さい。」

と、役所の方に言われたそうです。

いやたしかに決まりとか法律とかはあるとは思いますけど、85歳で独りのおばあちゃんに自分で引っ越ししてとかよく言うなと。

当然といえば当然の現実なんですね、市側はとくに何のフォローもないようです。

何か手助けが必要な場合は、また市の別の部署へ自ら支援の申請やら相談が必要なそうです。

「市役所に1回行くだけでも1日かかりの大仕事!」

「しんどいから市役所には、しばらく行かん。」と言ってました。

身体の具合もあって、市役所まではタクシーでしか行けません、それだけで往復数千円かかります。

お客様もかなり気が強いので、引っ越しの件を言われてかなり強い口調で反論したそうです。

気持ちも解りますが、そこは気持ちを抑えて何かしら手助けを求めれば対応してくれたんじゃないのかな?と思ったりしてます。

 ◎現在の住まいは?

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実は現在お住まいのマンションは12階建て、私鉄駅前で1階部分には人気のテナントがいくつも入るような好物件なんです。

マンション自体の築年数は相当古いですが、お客様とマンションオーナーさんの古い関係やご厚意もあってか月額6万弱の破格値で長い間住まわせてもらっているようです。

本来ならマンション側も、生活保護世帯の入居はNGだそうです。

市役所の方が言うには、生活保護を受けるには規定の家賃(4万程)の所へ引っ越して下さいとの事です。

とはいえ、身寄りもなく身体の悪いおばあちゃんが85歳で引っ越し!?

段取りから手続きまでしてって・・現実問題無理ですよね。。

ご本人も諦めてるというか、どうしようもありません。

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◎こうなる前にしておくべきだった。

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いつかはこうなるのかな?

1人になった時どうなるのかな?

少し冷たい言い方ですが、このお客様はいずれ来る将来からずっと逃げていたのかなと思います。

自分は、父を長い間在宅介護をした経験もあって多少は知識がありました。

  • 困った時にどこに助けてもらうか知ってる?
  • 地域の民生委員さんとは連絡取れてる?
  • 包括支援センターには連絡してる?

などなど、お客様が1人住まいになってから出来るだけのお知らせをしていました。

けれど、毎回帰ってくる返事は同じで

  • 「ややこしい。」
  • 「面倒くさい。」
  • 「知らん人は信用できひん。」

と、自分の方から拒否してしまいます。

それでも自分は良いかもしれません、けれど最後は誰かに迷惑をかけてしまうんですよね。

【あとがき】

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うちとも長いお付き合いのあるお客様とは言え、今以上に何かお手伝い出来る事はもうないのかもしれません。

離れた親族の方にも連絡がいってると思いますが、はたして手助けしてくれるかも解りません。

社会から孤立してしまっているのが現状です。

ですが、自ら望んで孤立を選んでるのも事実ですね。

お金が無くても、もう少し人当りや世の中の渡り方をうまくしていれば現状も違っていたかもしれません。

人生の大先輩に偉そうに言うのもおこがましいですが。。

気持ちも元気なうち、身体も動くうちから何かしらの対策をしていればなと思います。

今回のような、孤立してしまった高齢者世帯は特別なケースなんでしょうか?

このお客様のように、人知れず生活を続けてる高齢者世帯はもっともっと多いんじゃないのか?なんて事を思いました。

また来週お伺いするので、「民生委員か包括支援センターにうちから電話しようか?」と相談しようと思います。

ほっとけば良いのかな?

余計なお世話と言われるかな?

偽善の正義感?

自己満足?

自分でも解りません、でも十数年お仕事を出して頂いていた事を考えるとやっぱり出来る事はしようと思います。

何か良策などご存じな方が居られれば、是非教えて頂きたいです。

以前にも飛び込みで高齢のお客様がうちに来られた、と言う記事を書いた事を思い出しました。

正月休み明けにお伺いしたお客様のところで、とても厳しい現実を感じたと言うお話しでした。

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